【20歳の大晦日】
第二章 【白銀】
高速道路を降り、下道を選んだcommaとT。
恐る恐る下道に続く道を行くと目の前には…
白銀の世界。。。( ;∀;)( ;∀;)( ;∀;)( ;∀;)
な、な、な、なんて美しいんだ。
こんなに雪が積もっているところを見るなんて、中二の時の修学旅行以来じゃないか。
感動と不安が入り混じる不思議な感じ。
冷静になりよく前を見てみる。
そう。そうです。
地面は凍結( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)
当たり前です。
当たり前のことだぜ。白銀の世界だぜ。
地面の凍結なんて当たり前だぜ!!!
comma「これ、めちゃやばないか?」
T『凄いな。ゆっくり行くしかないで』
2人とも自然の前に屈する時間。
高速道路を急展開で降りることになり、カーナビもグーグルマップもない時代。
もう、道が分からない。
そう。どこを走っているのかもわからない。
瞬間、瞬間で車を走らせることも億劫になる。
私comma必死でした。
必死な気持ちとは裏腹に車の速度は10㎞。
これが限界です。これ以上スピードを上げるとどうなるか。
恐ろしくてアクセルを踏み込めません。
comma「やばいな。後ろが大渋滞やぞ」
T『先に行ってもらお!なんたって10㎞で走ってるからな!』
なぜか明るいT。
この時、Tはバカなんだ。
やっぱりバカな奴なんだ。この状況を楽しんでいる。
本当にバカな奴なんだと再認識。
後続車に道を譲っては10㎞で走り、後続車に道を譲っては10㎞で走りの繰り返し。
この無限ループに飲み込まれ、このまま帰れないのではないか。
そんな不安に飲み込まれていました。
comma「っていうかこれ、どこ走ってるんやろな?どこに向かってるんやろ?」
T『まったくわからんな!コンビニあったら定員に聞いてみよや!』
ヘラヘラ笑いやがって!!!
私commaはワクワクしているTに内心苛立っていました。
このワクワクした表情。
カブトムシじゃなくてノコギリクワガタを見つけた少年のようなワクワクした表情。
かたや、重要な会議で上司につめられ、パ二くっている表情の私comma。
このまま車がスリップして前方からきた車とクラッシュして
死ぬんじゃないか。
そんなことばかり考えていました。
冷静になれ、冷静になるんや!大丈夫や大丈夫なんや!
自分にそう言い聞かせ車を運転していると、、、、
山の中にポツンと光る建物。
奇跡のコンビニ発見!!
comma「コンビニあったぞ!!寄るぞ!!」
T『よっしゃ!聞いてみようぜ!!』
ゆっく~り慎重にコンビニに入り、車を停車。
コンビニに入店し、早速定員に道を尋ねました。
comma「すんません!!高鷲スノーパークはどうやって行ったらいいですか?」
定員 男「高鷲スノーパークですか~それならこの前の道をまっすぐ行けば着きますよ!」
奇跡。(´Д`)
こんなことありますか!?
適当に走ってた道を更にまっすぐ進めば目的地に到着するなんて。
この時、二人のテンションは不安から希望に変わりました。
まぁTは最初から希望しかなかったと思いますが。(´_ゝ`)
早速、車に乗り込み10㎞で車を進めて行きます。
コンビニを出発してから、しばらく経つと空が明るい。
ん?なんだ?
comma「何か空があかるない?」
T『花火や!!!』
Tの発した声の通り、空には花火が色鮮やかに舞っていました。
なんで花火なんや?
時計を見ると午前0時を回っている。
そうです。
新年おめでとう!の花火です。
comma「なんちゅう年越しや!」
T『ホンマや!でも綺麗やな~』
comma「もう出発してから9時間も経つんやな」
T『ホンマやな。とりあえず明けましておめでとう!』
Tのテンションが更に上がるのを感じつつ車を慎重に運転していきました。
花火の余韻を感じながら、後続車に道を譲っては発進、道を譲っては発進を繰り返す。
しばらく走っていると何やら暗闇に看板が見えてきます。
comma「看板になんて書いてる?」
T『ちょっと待ってや。。。。うわぁ!!!高鷲スノーパークや!!!やった!!!着いた!!!!』
comma「マジか!!!よっしゃ!!!!」
そう叫んで、車のアクセルを強く踏み込んでしまった。。。
案の定。
スリップ!!!(/ω\)
車がスケートのトリプルアクセルか!ってぐらいその場で回転。
さすがに死んだと思いました。
ちなみにその時かかっていた曲がこちら☟
sexpistols [Anarchy In The UK]
そらぁ~この曲聴いてて、奇跡に遭遇したらテンション爆上がり!!
アクセル強く踏んでしまいますわ!!
くるくる回り、車が止まると二人で車から飛び降り
何を思ったか、車のタイヤの溝に挟まっている雪を必死で掻き出す
意味不明の行動をとっていました。笑
人はパニックに陥ると、冷静になろうと謎の行動をとるんだなと空を見上げました。
冷静さを取り戻し、車に乗り込みスキー場を目指し上り坂をゆっくり、ゆっくりと
車で進んでいきます。さすがにここでスリップしたら…。
恐怖と期待が入り混じり、なんだかワクワクした気持ちでした。
坂を登ると営業を終えた高鷲スノーパークに到着。
駐車場に車を止め、一休みし夜明けとともにスノボーをする算段をたて
車中泊することにしました。
時計は夜中の1時。
鹿のいる県を出発して11時間が経過していました。
明日に備え就寝。
寒すぎるので、エンジンはかけたまま、希望しかない明日を迎えるのであった。
第二章 【白銀】 完
第三章へ続く
第二章 【白銀】はこれで終わりです。
無事に到着することができ、いよいよスノボーができる!
果たして、目が覚めた時にどんなことが起こるんでしょうか。
第三章へ続きます。
今日はこの辺で~
モグランキ~👋
コメント